「天使のはね」と「フィットちゃん背カン」の特許とは?

「天使のはね」や「フィットちゃん」は、ランドセルの購入をするときにたくさんの情報を集めるなかで、必ずと言っていいほど比較することになる人気のランドセルです。

 

ランドセルの販売店やネットなどでランドセルを選んでいるときにふと気になるのが、「天使のはね」はセイバンの登録商標、「フィットちゃん」はハシモトの登録商標ですが、別のメーカーから「天使のはね」や「フィットちゃん」という名前でランドセルが販売されていることです。

 

販売されているものだけを見ると、別のメーカーの名前でセイバンの「天使のはね」やハシモトの「フィットちゃん」が販売されているだけの話ではないの?と思ってしまいますよね。

 

実はこの場合、別のランドセルメーカーが、セイバンから「天使のはね」の特許利用料、ハシモトから「フィットちゃん背カン」の特許利用料を支払ってパーツを購入しています

 

そして、各ランドセルメーカーが「天使のはね」や「フィットちゃん背カン」を使用してランドセルを製造することで、別のメーカーが作った「天使のはね」や「フィットちゃん」として販売されることになるのです。

 

「天使のはね」=セイバンの特許

「肩ベルトを立たせて、体感重量を軽くする」という発想から、肩ベルトの付け根の部分を弓状に曲がるようにするために作られた樹脂素材が「天使のはね」と言われており、セイバンが特許を持っています。

 

「フィットちゃん背カン」=ハシモトの特許

体が大きくなってもランドセルの着脱がしやすく、走ってもその動きに合わせて左右別々に動いてベルトがフィットしやすい非連動型の背カンが「フィットちゃん背カン」と言われており、ハシモトが特許を持っています。

 

※画像は公式ページより引用

 

他のメーカーとはどうやって違いを見分ければいいの?

「天使のはね」や「フィットちゃん背カン」の特許利用料を支払っていれば、別のメーカーのランドセルも「天使のはね」や「フィットちゃん」という名前やロゴを使うことができます。

 

別のランドセルメーカーなのに「天使のはね」や「フィットちゃん」という名前やロゴがあったり、「ランドセルの仕様」の部分に「フィットちゃん背かん搭載」などと記載されているのは、このような理由からなのです。

 

では、どのように違いを見分ければいいのかというと、「天使のはね」の場合「セイバン 天使のはね」とあるものを、「フィットちゃん」の場合は、たくさんあるフィットちゃんランドセルについている名称を確認することで間違えることはありません。

 

他のランドセルメーカーが特許利用料を支払ったうえで、「天使のはね」や「フィットちゃん背カン」を使用してランドセルを作って販売していますが、そのパーツを使用しているというだけで、セイバンやハシモトのランドセルでなければ品質がよくないというわけではありません。

 

各メーカーごとにたくさんの技術や工夫によって作られた、よりよいランドセルがたくさんあります。

 

知的財産権ってどんな制度?

特許権・実用新案権・意匠権・商業権は特許庁が管轄しており、ランドセルの場合、その構造・付属品に対してたくさんの数の特許があります。

 

特許とは、「工業所有権」や「産業財産権」に分類されており、人の知恵から生み出された財産であるとした、知的財産の代表的なものです。

 

ランドセルの構造や付属品なども、そのアイデアや技術を見聞きした他人に容易に模倣されて奪われてしまったら、開発に費やしたたくさんのお金や時間がすべて無駄になってしまい、また次の新しいものを作ろうという意欲も奪われてしまいます。

 

そのため、新しいアイデアや技術が奪われないようにするために知的財産を権利として保護することで、また新しいものを作ろうという意欲が向上し、産業の発展を図ることが目的とされたのが、知的財産権制度です。

 

 

「天使のはね」と「フィットちゃん背カン」の特許

ランドセルだより 番外編

今回の「天使のはね」と「フィットちゃん背カン」のパーツの特許については、サイト管理人も自分の子どものランドセルを購入するときに「???」となったことです。

 

ランドセルのメーカーが独自に開発しているものが、特許利用料を支払うことで他のメーカーが使用しているということもわかっておらず、つまりランドセルの知識が足りなかったということですね。

 

結局のところ、そのパーツが使われているかということを、ランドセルを選ぶときのポイントとして考えるのはいいのですが、ランドセルの機能性と子どもがランドセルを試着したときに、一番体にフィットして馴染むものがいいのではないでしょうか。